ポケットの中の百科事典
友人が図版付のWikipediaをSL-Zaurusに導入していたのに触発されて
自分もA300でも出来るのでは無いかと思いチャレンジしてみました。
もう忘却の彼方の方も多いと思うのでSHARP SL-A300とは何かおさらいです。
パーソナルモバイルツール SL-A300 [2002.6.24]
私的特徴
- QVGAながらフロントライト液晶なので明るいところでも視認性がよい
- パンフレットのような持ち方は厳しいですが軽い
- バックパック[ランドセル]があるのでにケーションアダプタでCF通信可[私はCF有線LANを持ってます]
- Zaurusショットでちょっとした印刷は必要がない
- Zaurus文庫ビューアで縦書きでルビ付のXMDFが読める
こんな感じでしょうか?
残念ながらPIMとしての利用やZaurusショットについてはOSの追従に間に合わず
最近は使わなくなってしまいました。
でもToDoについては軽いのでやっぱりこれが一番重宝するかなと思っています。
GoogleカレンダーのToDoを良いオフラインで同期出来るToDoが無いんですよね。
SunbirdのGoogleカレンダーシンクロでもTodoは無理ですし、Chromeのものが強いて言えば使い勝手が良い?
でもあれもオンラインなんですよね…
今回次のポケットの中の○○を実行してみました。
- ポケットの中の辞書(オフライン)
- ポケットの中の地図帳(オフライン)
- ポケットの中のToDo
- ポケットの中のメモ帳
- ポケットの中のお小遣い帳
SHARPもほっとPIM[オンラインでのPIMデータの同期]やモバイルマップナビなど目の付け所は良かったのですがシャープすぎて斜め上を行っているのか早すぎるのか?
通信キャリアとくめないPDAというのは辛いですね。
日本ならスマートじゃないフォンより
ガラパゴス携帯(フィーチャーフォン?)の方がなんぼも便利ですし(笑
Appleみたいにもうこなれた技術をさも新しいように豪勢なUIをつけて売り出した方がお金になると思うんですけれどもね。
GALAPAGOSもどうなるのでしょうね?
エコシステムとしては結構反感を持っている人をTwitterでも見受けます。
期待のうらがえしなのかなと思う所はありますが。
前置きが長くなってしまいましたが今回のセットアップについてです。
■結論
無事に図版付のWikipediaを検索する事が出来ました。
さすがに5.9GBもあるのでちょっと他の辞書に比べると重いですね。
■お世話になったサイト
◇SL-A300も SDHC!
http://petit-noise.net/blog/20100323/sl-a300%E3%82%82-sdhc%EF%BC%81
ぷちのいず様にはこのすばらしいドライバを提供していただけなければ
このポケットの中のWikipediaを実行出来ませんでした。
感謝、感謝、感謝!!!です。
◇sourceforge.jp
http://sourceforge.jp/frs/index.php?group_id=4946
WikipediaをEPWING形式に変換済みで配布されております。
このデータが無ければやはりポケットの中のWikipediaは実行出来ませんでした。
感謝!
◇英辞郎のデータ提供
http://www.eijiro.jp/
ポケットの中の英和、和英辞書
元々NIFTY Serveで翻訳をやっている人の成果物なので
個人的にはそこら辺の辞書より重宝してます。
以前買ったので私は Ver.122
昔はNIFTY Serv会員なら通信費だけで落とせたんですけどね…
今は最初からEPWING形式も売っているんですね。
そのうち更新するかな?
◇EBStudio
http://www31.ocn.ne.jp/~h_ishida/EBStudio.html
英辞郎形式のTEXTファイルをEPWING形式に変換するのに利用
フリー版を利用させていただきました。
◇EBShrink
http://hishida.s271.xrea.com/manual/EBPocket/EBShrink.html
英語辞書郎や他のEPWING辞書の圧縮に利用させていただきました。
◇zten改
http://ebsnap.lkj.jp/zaurus/
ZaurusでEPWING形式のデータを閲覧するのに利用させていただきました。
私は他のソフトの兼ね合いもありフォントは最低限
- ebsup_0.06_arm.ipk
- shnm16m_0.06_arm.ipk
以上の2つのみインストールしました。
あとで2GBを超えるWikipediaを検索出来なかったため別サイトから
ztenをいただくことになりました。
◇zten改 (M.Ito version)
http://e-kouga.ddo.jp/~tackn/Wikipe
Wikipedia(5.9GB)の検索はこちらのものでないと検索が出来ませんでした。
また必要なデータをスタティックにコンパイルされているので
セットアップはこちらの方が容易だと思われます。
◇qgmap
zaurus で動作する Google Maps の地図ビューワです。
このソフトのおかげで通信環境の難しいA300で地元のポケットの中の
地図帳を持つことが出来ました。
特に作者様がA300を購入したことにより新しいバージョンではA300での
操作性が格段に向上しました!
GPSでの測位もそのうち試してみたいですね。
■インストールした辞書
- ウィキペディア日本語版(図版あり)
- 英辞郎
- 和英辞郎
- 略辞郎
- 例辞郎
- 広辞苑 第四版(CDROMより)
- 現代用語の基礎知識 1997年度版(CDROMより)
- BookShelf(CDROMより)
■インストールしているソフト
- FreeNote 1.13.2pre
- bunkoviewer 3.0.07
- busybox 1.00-rc6
- busybox-suid 1.00-rc6
- ebsup 0.06
- inetwizard 1.1.22
- mischs-modules a300
- netfront3.0 1.1.0
- netsetup 1.1.0
- qgmap 0.2.4
- qpe-embeddedkonsole-ja 1.6.0-jinput3
- qtopia-memoryapplet 1.0.1
- qualendar 0.7.031214experimental
- qualendarsysdepa300 0.7.031214experimental
- qualenarutil 0.7.031214experimental
- shnm16m 0.06
- treexplorer 1.7.9
- zaif 0.6.4
- ztenv 1.9.24.MITO.20100327
■苦労した点
利用したSDHCカード
まず苦労したのがzten改が次のフォルダ決めうちという事です。
- /home/zaurus/Documents/dict
- A300の場合/home/root/Documents/dictも見るみたいです。最初シンボリックリンク貼りましたが誤操作が怖いので削除しました。
- /mnt/card/dict
- /mnt/cf/dict
当初SDカードを全体をext3でフォーマットしようとしたのですがどうやらA300はカーネルが古いのか何故なのかext3が認識出来ません。
ext2でも自動マウントがうまくいきませんでした。
コマンドもmkfs.ext2までしかありません。
さらにFAT32には1ファイル4GBまでの容量の壁がありWikipedia(図版入り) 5.9GBはコピーも出来ず。
仕方ないので3分割してFAT32とswap、辞書用のext2区画をつくったのですが…。
なんと2区画までしか認識出来ない orz swap領域つくりたかった
しかたないので通常利用のFAT32区画と辞書用のext2区画を作成。
辞書用のデータはext2区画に入れることにしました。
書き忘れましたがfdiskによるパーティーション分割とフォーマットに関してはSL-A300上で行いました(何があるかわからないので)
その後の作業はUSBリーダライタ経由でVMware上のUbuntu 10.04.1 LTS上で行いました。
そして/etc/fstabに次の1行を追加しました。
/dev/mmcda2 /home/zaurus/Documents/dict ext2 defaults 0 0
ここでまた問題。
再起動すると自動マウントしてくれません orz
コマンドラインで mount -a を実行すれば良いのですが難点ですね。
たいした苦労でないのと、A300はZaurusであるまじき揮発性のメモリなため
こまめにバックアップを行わないといけません。その際にループさせるわけにも
行きませんのでこれぐらいの手間は安全性も含めて必要かなと思っています。
容量的にまだ入りそうでしたので地元のGoogleMapのキャッシュをgmlmgrで
isoファイルにして放り込んで見ました。
まだGPSでの測位は試していないのですが今後が楽しみであったりします。
SL-A300でもこんな事が出来るんですよと言う報告でした。
- 丑やのケースに入れたA300のホーム画面
- qgmapでGoogleMapのキャッシュを表示した画面
- 文庫ビューアで図版入り縦書きで表示した画面
- ショージ君のぐうたら旅行≪お試し版≫ 東海林 さだお著
- Swap用アプレットでswapの確認している画面
- ユーザエリアの使用状況画面
- 図版入りWikipediaの検索結果が画面
8年も前の機種なんですね。
出た当初はもっさりしていて不評でしたが、Linuxを少しいじる能力とハードへの愛(?)があれば
まだまだ使える魅力的なハードです。
特にWindowsMobileとかエクセルとか触りましたが外でちょっと入力するのはやっぱり
A300とZaifの組み合わせが一番かな?
他力本願的にはだれかZaifをWindwosMobileに移植してくれないかなと思うHYBRID WZERO3ユーザでした。
□PIMなのに予定表や住所は管理しないのかって?
PIM系に関してはZaurus管理からWillcomのHYBRID WZERO3に移行しています。
ほっとPIM無き今クラウドと同期出来るハードの方が便利なんですよね。